家具らしい家具のない生活を送って久しいザ・たたみハウスの住人ですが、ひとつだけ家具があります。
それは食器棚。
スチールラックが流行り出したころ丁度アパート暮らしが始まり、安くて収まりの良いスチールラックをフル活用。当初は食器棚もスチールラックでした。
食器に埃がつもる･･･という意見で、その後、食器棚だけは購入することになりましたて、これが中々気にいった食器棚で、閉店寸前のごっちゃごっちゃした家具屋さんでカニ歩きしながら見つけた掘り出し物です。
確か記憶が正しければ、飛騨高山の家具らしい。
知人曰く「中国の百貨店にそっくり」という旧市街地に建つ数階建てのホームセンター。確か、１階は貴金属売り場だったと思いますが、その脇をすり抜けて置くの階段を上がった５階あたりにあった家具フロア。
中に入ると家具、家具、家具･･･
と、家具がびっしり詰まった部屋の、奥の方にあったのがこの食器棚です。
確か、前の家具に当たってしまうので扉が全開できない、そんな窮屈なスペースだったと思います。「丁度良い時においで下さいました。閉店するので安くしますよ」という言葉に背中を押されて即決したのをおぼろげに覚えています。
「この隙間からどうやって外へ出すのだろう･･･」なんて思いましたが、後日、無事我が家へ届いたのでした。
もう10年以上も前のこと。
あの「中国のような」ホームセンターは、この家具を購入する時点で既に閉店が決まっていたので、程なく建物ごとなくなりました。
整然と商品が陳列されたお店は、確かに便利ですけれど、宝探しのようなお店がどんどん減ってしまうのはちょっと残念です。
ところでこの食器棚。
お金の話もなんですが、確か、10万円近くしたと思います（本当はもっとするらしいことを後で知ったのですが）。今になってみれば、置き家具の10万円なんて普通ですけれど、就職したてで薄給だったのに、よくそんな大金を使ったものです。
そんな食器棚はザ・たたみハウスでも使う事に決めています。
食器棚としての役割はもしかしたら無いかも知れませんが、飾り棚ぐらいにはなるだろうなぁ･･･と｡
家具というのは良いものを購入すると長い年月使えるので、実はそんなに高いものではないのかも知れませんね。年換算すると、この食器棚も安いものです。
もっとも、気にいったものであればこそですが。
自分の場合、10年以上経ってもお気に入りであることを考えると、そのころから趣味趣向が変わっていないのかも知れません。
変わっていないといえば、薄給もですが…。
