たたみハウス-ストローベイルの先に畳の家

「たたみハウス-ストローベイルからの家づくり」畳ハウスとは?

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「ザ・たたみハウス」畳ハウスとは?

「ザ・たたみハウス」とは何?このサイトの解説。

たたみハウスとは?

圧縮した藁のブロックを積み上げて壁を造るストローベイルハウスという建物を知って以来、なんとなく抱いていた″藁の壁″への憧れ。

残念ながら、そのストローベイルでの家づくりは諦めることになったのですが、ふとしたきっかけと、設計士さんらのご尽力で、趣向を変えた“藁の壁“が実現しました。


住宅タタミハウスの施工事例


藁は藁でも、それは


考えてみれば、畳の芯材である畳床には藁が使われています。

本畳床と呼ばれる畳床の場合は、400ミリの藁束を50ミリまで圧縮するわけですので、なんとなくストローベイルに似ている感じがします。


藁を壁の断熱材に利用した家。

「ザ・たたみハウス」とは、そんな畳の壁を持つ家のことです。


ただし、たたみハウスが何を指すのか、その定義については自分たちも分かりません。分かっているのは自分たちが先駆けでないことと、ネット上で知ることのできた「タタミハウス」とは、工法や使い方が違いそうだということぐらいです。

たたみハウスの外見的特徴

ストローベイルハウスには「真実の窓」というものがあるそうです。

藁の壁であることを施工後でも確認できるよう、わざわざ土を塗らずに(ベイルハウスは赤土などの塗り壁です)窓のような開口部分を造っておくのです。

土を塗ってしまうと、当然、中の様子は分かりませんものね。


それぐらい外見上は普通の家に見えるのだ、ということなのだと思います。


たたみハウスの施工事例写真

ザ・たたみハウスもストローベイルハウスと同じことが言えますが、たたみハウスの場合、ベイルハウスに比べて壁の厚さがありませんので、外見上はさらに特徴がありません。

たたみハウスは、それを告白しない限りは誰も気が付くことのない家かも知れません。

たたみハウスのメリット

はっきりとしたことはわかっていません。もしかしたら、ないかも知れません。

そもそも、「藁の壁で家づくり」が全ての目標(それもそんなに強いものではなく)でしたので、自分たちも設計士さんも「畳でも壁ができるんだ、面白いね」というレベルです。


ということで、たたみハウスのメリットのひとつには「面白い」ということがあげられるかも知れません。家づくりが面白いなら、それはそれで幸せなことですね。

タタミハウスの内壁写真


また、「ザ・たたみハウス」では、量を確保するために新畳も入れていますが、基本的には古畳を使いました。

廃棄される古畳の再利用という点では、新築の家にも関わらず、環境配慮という点でメリットがあるかも知れません。

エコポイントはつきませんが。

大工さんがおっしゃるには「涼しい」らしいのですが、これについては実験をしてみるとよいなと思います。

たたみハウスのデメリット

畳を壁材に使う事のトラブルは、施工事例があまり無いだけに、経年による露見もあると思います。

設計士さんとしては出来る限りそれを避けるために、頭を悩ませたと思います。

ですので、未経験なだけに手間が掛かるという点が、デメリットとしてあげられると思います。


ただし、普通の家に比べてどのぐらいの手間なのかは、経験や知識、環境や条件などにもよると思いますので、簡単に言いにくいところです。普通の家だって、土地の地形や施主のこだわりで難度があがるでしょうし。


ただ、古畳の入手は、量が量だけにちょっと手間が掛かるようです。


たたみハウスの壁施工事例写真

「普通の家」ザ・たたみハウス

そもそもの始まりとなったストローベイルハウスと「ザ・たたみハウス」は、広義の解釈"藁の壁をもつ家"という共通点があります。

しかしながら、自分たちが知る範囲でストローベイルハウスと「ザ・たたみハウス」とでは構造も考え方も随分違うと思います。


ザ・たたみハウスは普通の家に近い


「ザ・たたみハウス」は、一般的な建物、普通の住宅の近いところにあります。むしろ、普通の家と言うのが正確かと思います。

何をもって一般的な建物、普通の家と言うかも難しいところです。
たとえば「ザ・たたみハウス」の外壁はモルタル塗りであったり、たとえば藁の間にポリスチレンフォームなどをサンドウィッチした「稲わらサンドイッチ畳床」を使っている点などが、「普通」というわけです。

たたみハウスの可能性

しかしながら、この「普通」さ加減が、たたみハウスの可能性を感じさせます。

つまり、比較的容易に施工できる、手軽な家ということです。

ご存じのとおり、家づくりは何かと制約がつきものです。



法律上の規制ばかりでなく、原材料調達の問題、土地の広さ、物理的な構造上の課題、そして、住宅資金(コスト)の問題…。

そんな制約が″普通ではない″家づくりを遠ざけてゆきます。


ちょっと変わっていながら、だいたい普通。

そんな性質をもった「ザ・たたみハウス」は、自分たちのような普通な人達に受け入れられる家なのかもしれません。

たたみハウスの発展性

「ザ・たたみハウス」は、自分たちにとっても、設計士や大工さんにとっても初めての試みでした。

ですので、未知数なことも多いですし、もっと良いアイデアもきっとあると思います。

タタミハウスの発展性


たとえば、壁の断熱材のみならず、床下にも畳を入れられたのではないか、という話。

たとえば、藁100%の本畳床による施工。


建てている最中から、そんな話が持ち上がるぐらい、我々にとって、たたみハウスはまだまだ未完成といえるでしょう。

ところで、近年、その需要が減っているという畳。大量の畳を使うたたみハウスの着工が増えれば、畳屋さんの仕事が増えることもあるかも知れません。知り合いの畳屋さんも、とっても興味を持っておられます。

さいごに

以上のように、このサイト「ザ・たたみハウス」の考えるタタミハウスのご説明はこのような感じになります。


満足できる家づくり、心から愛せる家…なんて少し大げさな表現をしますが、ようは自分たちの家づくりに対する想いを十分満たしてくれる存在であったのが、この「ザ・たたみハウス」だったと思います。

(・・・といっても、そんなに家づくりに想いいれがあったわけではありませんけれど。面白そうっ!ぐらい。)


このサイトの目的は、ウェブという便利な道具が、自分たちの家づくりに少なからずとも役に立ったことに対する恩返しみたいな気持もありつつ、基本的には自分たちの家づくりの記録です。


このサイトをご覧になって、「たたみハウスいいな」なんて思ってくださる方がいらっしゃったら嬉しいです。ぜひ、オリジナルの「ザ・たたみハウス」を建ててください。

そして、気が向いたら、「たたみハウス建ててみました!」なんて教えて下さい。

たたみハウスの住人が増える

…それはとっても愉快ですね。

たたみハウスの住人より

棟梁、大工さん、設計士さん…このザ・たたみハウス建築に携わっていただいた全ての皆様、さまざまな形でお力添えいただいた方々に感謝申し上げます。

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